2005年12月21日

フランスでは、オフショアリングのメリットへの疑問が高まっています。

【 今日の記事 】

《  フランスでは、オフショアリングのメリットへの疑問が高まっています。  》

           2005/12/20   Financial Times(英)


 フランスの産業界は、業務をコストの安い外国に移すというオフショアリングでのコスト・メリットに、疑問を持ち始めています。しかしコンサルティングのKPMGと、仏雇用者グループのメデフが発表した調査結果によると、企業は海外市場へ投資しても、自国に仕事を残すことができると信じています。


 オフショアリングの脅威は、フランス工場で労働者を法定の35時間でなく、週40時間働くよう提案している、ドイツのエンジニアリング・グループのボッシュが言っています。オフショアリングは、先週香港で開かれたWTOに大挙出動した、フランスの反グローバリゼーション団体の言う言う、おばけでもあるのです。


 しかしながら調査では、オフショアリングの魅力は徐々に弱くなってきています。中小企業200社の内56%が、業務を労働コストの安い国に移すメリットはないと言っています。この比率は昨年調査の29%より増えています。


 他方74%は、外国投資による新市場やコスト削減によりもたらされる業績の改善が、フランス内の保護された仕事を助けることになると言っています。


 「オフショアリングした事例は確かにありますが、彼らは中小企業の戦略を代表したものではありません。またどちらの考えも、競争力の欠如をおぎなうための、普遍的な解決策にはなりません。」と、仏KPMG代表のジーン・ルク・デコノイ氏は言っています。


 同時にEUの拡大に伴う、東欧の労働市場の開放は「脅威というよりチャンス」と見るべきでした。しかし売上げが小さく、あるいは革新性の欠如した中小企業にとっては、低コスト経済国はまだ危険なものとしてとらえています。


 そんな仏中小企業と、だんだんと大きくなっていく革新的なライバル達の戦略との間の溝はだんだんと大きくなってきている、とこの報告書は示しています。


【 今日のキモ 】

 フランスは、言葉の壁がある点で、日本と近い状況にあります。

 また労働者保護制度もいきわたっており、これが経済の低迷や雇用者数の増加を阻害する要因ともなっており、先日の暴動のひとつの要因ともなっています。

 このような、米英に比べてやや保守的な面や、革新性の欠如へ警鐘を鳴らしている論調です。

 このようなフランスの状況は、米英と違う路線という事例として、参考になる事例です。

 やはりオフショアリングなど、新しいことにチャレンジしていくという姿勢で、会社の戦略も革新していくことが、新興国に対する競争力の維持に重要である、という意見であり、同感するものです。

 
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posted by Katsuhiko Doi at 09:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 05年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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