2005年12月27日

低賃金で働く、英国のインド人IT労働者

【 今日の記事 】

《  低賃金で働く、英国のインド人IT労働者  》

            2005/12/26     Rediff(インド)


 英国内の技術者不足の見通しの高まりに対応して、より低い賃金で働く、短期滞在許可を得たインド人ITワーカーが、英国内にかなりの数いる、とIT協会は言っています。


 「ホテルに宿泊させ、低い賃金でインド人労働者を使っている企業では、賃金が低く抑えられています。」と技術者派遣企業協会のアン・スウェイン会長はデイリー・テレグラフに語りました。


 彼女によると、IT労働者の給与はここ数ヶ月低下しています。


 ホームオフィスで働く入国者数として、今年21,448人の外国人IT労働者が入国を許可され、その数は2004年より15%増加し、5年前に比べて倍増しています。そしてその85%はインドからの入国です。


 ペイスケールの調査では、インドでソフトウェア・プログラマー経験者は、同様のスキルを持つ英国人の収入が年33,000ポンドであるのに対して、年に6,600ポンドです。


 旅費、生活費が差し引かれるため、インド人労働者は「顧客から受けた費用の約半分が請求されることになります(一日あたり650ポンドに対して、350ポンド)」と、アウトソーシング・コンサルタントを行うアルスブリッジのエリザベス・ゴードン・プフ氏は言います。


 「英国で業務を行っているあるインドの会社は、その2000人のうちの約80%がインド人で、加えて数週間から数年の仕事で働くインド人がいます。」と、デイリーは彼女の言葉を引用しています。


 技術者派遣企業協会の調査では、ITサービスの「共用化」により常用のITヘルプデスク勤務者の平均給与は、今年3%低下し17,538ポンドとなりました。他方派遣労働者は25%の低下で、時給12ポンドとなっています。


 スウェイン氏は、「オンショア・オフショアリング」と言われているこの傾向は、英国の技術者不足にダメージを与えることになるかもしれないと、注意を促しています。


 「もしも英国内に初級レベルの仕事が残ってないとしたら、会社は中級から上級レベルの業務を行うITスタッフをどのようにしたら確保できるのでしょうか?IT関係を専攻した大学卒業者数の減少が、今後数年での慢性的な労働者不足の状況から知れわたるところとなるでしょう。」と彼は言いました。


 彼女の懸念を受けて、アミカス労組財務担当のデイヴィッド・フレミング書記は、「もしもバック・オフィスはオフショアリングされ、製造国でもない、太った猫と美容院だけ」の国になってしまうかもしれないと警告しています。


 デロイト・コンサルタンシーは、欧米に現在ある2百万の仕事が、2008年までにインドに移動すると予測しています。


 業界によると、ほとんどのコンサルティング会社は「オンショア・オフショアリング」の形態を提供しています。


 IBM、ロジカルCMG、アクセンチュアやキャップジェミニなどはすべて、タタ・コンサルティング・サービスやインフォシスがやるように、プロジェクトに対応してインド人労働者を英国に入れています。


 企業がインド亜大陸から人を入れる本当の理由のひとつは、英国の大学卒業者がインドの技術系大学卒業者のレベルにないことです。


 「知的レベルや細かいことへの注意力は英国の教育システムを受けてきた英国人スタッフに欠けていることです。」と、ITの専門家は言います。


【 今日のキモ 】

 英国では、顧客のところで働くのでなく、英国内に在住するインド人に仕事をだす、オンショア・オフショアリングの形態が多くあります。

 この傾向が進んで、企業のコスト削減は進み、他方英国人の給与水準も下がると言う影響がでています。

 この給与水準の低下や、仕事がインドなどへ移ることから、米国や英国では、大学卒の若者のIT企業への就職者数の減少という影響が出始めています。

 このことは世界的にも多方面の影響を及ぼす、大問題です。

 インド国内の人材不足や、賃金上昇にもつながってきています。

 ますますIT関係の仕事や、スキルワーカーや、経験がインドに蓄積されていくという影響もあります。

 この場合、これまであまり外国との取引が少なかった日本は、相対的に有利な状況となっていく可能性もあります。

 加えて、インド人と比べて英国人大学卒業生の資質や教育システムにまで、議論が広がっています。

 
             有限会社アイジェイシー・トップページ


posted by Katsuhiko Doi at 10:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 05年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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