《 欧州の企業は、アウトソーシングにより得たコスト・メリットを利用しきれてない。 》
2006/2/20 Consultant News(英)
ヨーロッパの企業は低レベルの業務をアウトソーシングすることで、大きなコストメリットを得ています。しかしその利益をビジネスを活性化させるような改革に再投資することを怠っている、とキャプジェミニの報告書で記しています。
しかしキャプジェミニ・ヨーロッパの2006年ITサービスの見通しに関するCIO調査によると、コスト削減分を継続的に改革に投資した企業は、そうでない企業に比べて10%の高い生産性を達成しています。
キャプジェミニが調査したヨーロッパのCIOは、ITサービス・モデルを今後2年もさらに変えていくつもりです。企業は最近平均してIT業務の2%をオフショアにアウトソースしており、2008年にはこの倍以上の5%になる見通しです。
実際2008には、ITサービスを国内で行うのはヨーロッパ企業の53%になると見込まれています。他の47%は海外のパートナーを活用することになります。しかしこの調査ではCIOはオフショア・アウトソーシングのメリットは理解していますが、コスト削減に集中しすぎて、生産性向上には結びつけられないままです。
キャプジェミニ・コンサルティング副社長のジル・キャモアン氏は、ITサービス・モデルを変える主な動機として、CIOの82%は低コストをあげていると言います。問題はそれら企業が、アウトソーシングで得た利益を活用し、ビジネスの革新につなげる必要性を未だに学んでない事です。IT予算は同水準か減らしており、わずか36%しか競争力を高めるための新技術に投資していません。
「2005年の米国における生産性の向上が1.8%であったのに対して、欧州企業は低下していることを考える時、これは心配な事です。我々はコスト削減では勝利したが、生産性は低下しており、これを深刻なことととらえる必要があります。
またこの調査で、現在ITでは1ユーロあたり87セントが、サポート、インフラ管理、アプリケーションの管理やテスト・製品化といった比較的低レベルなバックオフィス業務に使われています。戦略や計画にはわずか5セントしか使われておらず、製品企画や設計には8セントです。企業はアウトソーシングによりコスト削減してきました。しかし今後2年で戦略や計画への投資を増やす予定の企業はわずか1.2%です。
しかし、ITバリューチェーンにそって支出を組みなおす動きがあります。企業は全IT予算のうち平均4%を、バリューチェーンの後ろから前の部分に移していくことにしています。支出におけるこのシフトは、過去2年でおこなった配分の見直しに比べてほぼ10倍も大きなものになると見込まれています。
「採算性と、いかにうまくITサービスモデルをビジネスにあわせるかの間に、明らかな相関関係があります。コストセンターとして見るのではなく、ITで革新しようとする企業は10%以上の利益を得ています。もしもCIOがITは変わるがビジネスは変わらないと言うなら、あなたを失望させることになります。アウトソーシングでコストを削減し、ビジネスを活性化することは重要なことです。さもないとヨーロッパは、生産性を高める良い機会を失ってしまうでしょう。
【 今日のキモ 】
欧州は米国には遅れをとっていますが、特に英国はアウトソーシングに熱心です。
ただ現状IT業務の2%をオフショアにアウトソースしてるというのは、まだ小さい数字です。
しかし日本は、ほんの一部のコールセンター等が中国で実施しているにすぎず、もっと小さいものです。
ただ実施している企業がコスト削減を達成してるのは、大前提としてあります。
言葉の点で仕方がないことですが、日本でオフショア・アウトソーシングでコスト削減を本当に達成しているところはそう多くないでしょう。
世界のこの流れをうまく日本も取り込んで、日本企業も生産性向上や革新につなげていかないと、世界的な競争に負けることになります。
この状況から、日本企業もしっかり学んで、適用できるところはうまく変えて適用していくようにしなければなりません。
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