【 今日の記事 】
《 IBMは米国での業務を縮小し、インドを拡大させます。 》
2009/3/28 Wall Street Journal(米)
IBMは、業務の多くをインドに移すことに伴い、米国で5,000人をレイオフする計画です。
このIT大手は米国内での従業員数を減らす一方で、インドや他の地域での労働力を着実に拡大させてきています。この会社の米国人以外の従業員は2006年には65%でしたが、今年初めには71%で、その数は40万人に達しています。
一連の削減の対象となっているのは、現在稼働中のデータセンターからプロクター&ギャンブルといった顧客への人事管理に至るすべてに及ぶ、グローバル・ビジネス・サービス部門です。
その業務のいくつかは、顧客との契約の終了、またはその顧客が業務を自動化したことによりなくなってしまったことにもよります。
IBMの広報はコメントを拒否しています。会社ではそれにより今年、3-4億ドルの関連費用を削減できる見込みだと語りました。そしてその削減は年前半でほとんどを実施するとも語りました。
1月にIBMは、そのソフトウェア部門や営業部門の従業員を含む4,600人に対してレイオフの通知を送っています。
今年初めにはIBMは従業員に、新興国への転勤を望むなら採用することもできるが、賃金はその地域に対応したものであるとも言っています。広報は水曜日、多くの従業員はその申し出に応じたが、その多くは近隣の国を希望していると語りました。
インドへのアウトソーシングは、米国のIT労働者にとっては長い間重大なテーマとなっています。米国の従業員はここ数ヶ月でかなりの仕事を失っており、労働者や政治家は批判を強めています。
「IBMの従業員は仕事が国外へ移るのを見ると、心に突き刺さるような感じを受けています。」とIBMで労組を結成しようとしている前IBM社員のリー・コンラッドは言います。
ミシガン・ビジネス・スクールのロバート・ケネディ教授は、労組や政治家は「オフショアリングを減らしたいと思っているが、それはほとんど不可能なことだ」と言います。
特にIT労働者にとっては、オフショアリングを止めるのは難しい。なぜならインターネットはさらに進歩するし、ビジネスはもはや以前の紙ファイルの時代には戻れないからだ。」、とケネディ氏は言います。
IBMにとって業務を低コスト国に移すことは海外での契約を取り、適正な利潤を維持することに寄与し、売上や雇用にとっても大事なことです。IBMは2007年時点で、インドで74,000人を雇用しています。
それはIBMにこれまでと異なるコスト構造を与え、IBMの顧客を得ようとしているインフォシスやウィプロのようなインドのアウトソーシング企業と競争できるようにするものだ、とガートナーでIBMについて調査しているカール・クローンチ氏は言います。
IBMの一連のこの削減は、世界的な景気後退はこれまで継続的にコスト削減を続けさせてきた企業でさえもさらに動かしていることを示しています。1月にIBMは4半期で44.2億ドルの利益を発表しています。
マイクロソフトのような他の利益を上げている企業でも、今年初めに5,000人のレイオフの計画を発表し、HPは、IBMのライバルでもあるEDSの買収で25,000人を削減します。
【 今日のキモ 】
IBM関連の記事は、この欄でも何度か取り上げて、ウォッチしてきています。
IT業界は変化が速くて、経営者も大変なのですが、それにしても動きが速いです。
現状は世界的な経済不振な状況であるにもかかわらず、IBMは利益を上げ続けています。
こういった状況にあっても、将来を見据え改革を進めています。
これは結果もついてきているだけに、経営者の経営判断としては正しいのでしょうが、通告される従業員にとっては大変です。
新興国に行って、その国の給与水準であらためて働くということは、米国で生まれ育った米国人にはそれは難しいでしょう。
ですから社員も、常に変化に対応して、自己研さんに励むしかないのでしょう。
そういうライフスタイルを好まない人は、そういう職種に変わっていく、あるいはそのようなカルチャーを持つ会社に移る努力をしていかないといけないのでしょう。
ISO9001:2000, CMM Level 5を取得し、工程管理にシックス・シグマ体制を構築しています。
インド・ビジネス・サポートのIJC