【 今日の記事 】
《 アフリカ諸国はアウトソーシング・ビジネスで競っています。 》
2007/4/9 InfoWorld(米)
南アフリカが、BPO事業を欧州で拡大させようと力を入れています。他の国々も外国企業に選ばれるよう競っています。
アフリカ諸国に共通の強みは、言語スキル、地理的に時差がないこと、低コストの労働力などです。
ケープタウンにあるBPOコンサルティングを行っているStrategy360のアルバート・ロシューCEOによると、そのような状況下にあってBPO市場で南アフリカにとっての本当の競合国はエジプトだ、と言うことです。エジプトとの大きな違いは、政府の支援策と国におけるBPOの位置づけの明確さだ、と彼は言います。
コンサルティング会社のDatamonitor PLCの技術アナリストのピーター・リャン氏によると、エジプトには現在4,000の業者がおり、2012年には12,000に増える見込みです。
エジプトの強みはスケーラビリティです。7,500万人の人口があり、その業界の背景には巨大な人材の層がある、とリャン氏は言います。言語能力はすばらしく、アラビヤ語、英語、フランス語など多くの言語で提供できる能力を持っています。それでひとつのコールセンターで多くの国に対してサービスを提供できるのです。また通信費の安さも、エジプトが南アフリカよりも有利な点です。
またケニヤは、南アフリカに代わるユニークな位置にいます。この12ヶ月以内でも、いくつかのアウトソーシング企業が拠点設立のためケニヤを訪れています。
ケニヤは旅行業や通信セクターなどに加えて、金融サービス企業が増えています。2006年にケニヤは4,000の業者がおり、最近の成長のスピードを考えると、2012年には12,000まで増えるとリャン氏は予測しています。
インフラへの投資や安定的なビジネス環境はBPOセクターが伸びるのに大事なことです。加えて3,000万人の人口がおり、ボツワナやモーリシャスのような国に比べて多くの人材がいます。
ガーナなど他のアフリカ諸国も、BPOでの存在感を高めようと努力しています。
2005年11月、ガーナは世界のサービス・セクターにおける自国の強みと弱みを明らかにすることを、インドのヒューイット・アソシエイツに委託しました。
11の先進国と新興オフショア国、そして周辺諸国を比較してガーナを分析すると、英語人口の多さと低労働コストで高い点を得ました。しかしインフラの質と政府の姿勢の点では低い点でした。
全体としてガーナは、オフショアリングを拡大しBPO市場のニッチな分野での存在を確立することにより、大きな将来性があるということです。ヒューイットの調査では、ガーナは医療記録転写、プログラミング、伝票の発行、データ処理や顧客サービスなど、ニッチな市場に注力することが重要だと推奨しています。
ヒューイットはさらに、ガーナはより進んだ、特に南アフリカなどからのオフショアリングの下請けやサードパーティとして、あるいは西アフリカの中心地として、欧米向け第一級のオフショアリング中心地となりうると売り込むことを薦めています。さらにガーナ政府は世界銀行にIT活用サービスの新興に力を貸してくれるよう依頼し、4,000万ドルを得ることができました。
【 今日のキモ 】
アフリカは内戦や政治家の汚職などで、なかなか貧困から抜け出せないでいます。
しかしインドの成功はよく見ており、オフショア開発やBPOの受託には力を入れてきています。
米A.T.カーニーのオフショア委託先の国をランク付けしたグローバル・サービス・ロケーション指数でもアフリカ諸国は、13位にエジプト、25位にモーリシャス、26位にチュニジア、27位にガーナ、31位に南アフリカ、36位にモロッコ、39位にセネガルが入っています。(ちなみに1位はインド、2位は中国です。)
カサブランカのTCSモロッコでは、欧州内のフランス語やスペイン語圏に向けてオフショアリングサービスを行うことを計画しています。
エジプトは、インドが米国に対してはたしている役割を、ヨーロッパに対してはたそうと取り組んでいます。
エジプトのIT産業開発庁ITIDAもインドを指標とし、ソフトウェア開発における品質の認証であるCMMを、エジプトのハイテク企業が取得するのに、その費用の85%を補助しています。
また今年1月には、インドIT最大手のタタ・コンサルタンシー・サービシズTCSがモロッコに500人規模の拠点を開設しました。
このようにオフショアリングは製造業と違い大きな初期投資が必要なく、部品産業のような裾野産業も必要がないことから、アフリカ諸国は自国民を貧困から救ってくれるものと期待して育成しています。
有限会社アイジェイシー・トップページ
posted by Katsuhiko Doi at 07:22|
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