【 今日の記事 】
《 日本は、インドのITにとっての新しい窓口となる。 》
2008/9/3 The Economic Times(印)
現在最大市場である米国の不確実さに直面しているインドITサービス業界にとって、日本が次の委託国となるかもしれません。現在やっているのは、欧州や日本といったターゲット国での事業範囲を広げることです。
IT業界団体であるNasscomでは現在、世界第2位の経済大国である日本からのアウトソーシングの可能性を評価しようと調査を行っているところです。自動車や家電分野での拠点であることを考慮すると、日本の工業設計やサービスでのIT支出は大きいものです。
NasscomのAmeet Nivsarka副会長は、「日本からの収益は全サービス輸出のわずか3%しかありません。インドのベンダーにとって、欧州や日本は巨大な可能性を提供してくれると信じています。
あるインド企業は、日本のアウトソーシング市場のかなりの量を開拓する準備を整えています。たとえばインフォシスは、日本ユニシスの日本市場での強さを利用し、そこと一緒にそのグローバル・デリバリ・モデルを提供していくことで提携しました。同様にウィプロ・テクノロジーズは売上の3%を日本から得ています。この会社はNECを含む有力な日本企業数社と連携しています。
インフォテック・エンタープライゼズはエンジニアリング・デザイン・サービスの提供で日本市場に参入することを発表しました。インフォテックでは日本で、その進出の陣頭指揮をとった(前日本IBMの)フジナガ・カズヤと(前ダソルト・システム・ジャパンの)ミギタ・マサミチという技術者を雇いました。
あるITアナリストは、日本の人材や日本企業のIT購買のやり方の理解がその市場で進出する際に重要なことだ、と言います。ITアウトソーシングにより積極的な米国市場と違い、日本では関係の構築や契約の成立までにはかなりの時間を要します。
オフショアに関するアドバイスを行っているneoITによる日本市場の調査によると、ITサービス・セクター全体で約500億ドルと見込まれています。この市場の2%未満がオフショアに出されており、中国は最大のシェアを持っています。多くの人材を抱え、文化的、言語的にも親和性がある中国が、日本市場でサービスを提供しやすいのです。
しかしながら現在の日本のアウトソーシングの要求は組み込みソフトやソリューションであり、(テストやプログラミングといった)多くの低レベルの業務です。より複雑なソリューションが開放されてくると、インドのサービス大手はその分野での取引ができると考えている、とneoITのS Sabyasachi上級役員は言います。
NEC、日産、ソニー、東芝、日立、東洋情報システム、NTT、日本テレコム、トヨタ、パナソニックや富士通など、有力な日本企業のいくつかはすでにオフショアリングを行っています。
【 今日のキモ 】
米国の金融危機は、かなり大きな影響を世界全体に及ぼしています。
それはITやオフショアリングにおいても例外ではなさそうです。
米国では、ITプロジェクトの先延ばしがなされているようです。
インドIT企業は、米国経済の動向を注意深く見ていましたが、どうも影響が長引きそうだ、との結論に達しつつあります。
その結果、今後の営業の強化対象を欧州と日本、とりわけ金融分野での傷が浅いと思われる日本に対して、営業を強化してくる方針のようです。
なかでも日本の強みである製造業、とりわけ自動車や電機などの分野に関わる組み込みソフトに注目しています。
金融では、三菱UFJや野村が買収などを行い、この機に乗じてグローバルへ一気に進出を試みてます。
金融と並んでこれまで出遅れていたITの分野でも、なんとかこのインドIT企業の姿勢を利用して、一気に世界で競争力のある産業に強化できればうれしいことです。
インド・ビジネス・サポートのIJC
posted by Katsuhiko Doi at 09:15|
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